出会ったころは情熱的で優しい。「かわいい」「きれいだ」「理想の人だ」などと褒め称えられ、「好きだ」「君しかいない」といった歯の浮くような甘い言葉を次々と囁かれて恋に落ちてしまう。かっこいい、美人、カリスマがある、地位や経済力がある、オシャレ、他の人とは違う...”こんな理想的な素敵な人に今まで会ったことがない”というほど強烈に惹きつけられる。あっという間に恋に落ち、短期間で深い関係になる。
Love Bombing(愛情爆弾)と言われる第一段階の手口である。しかしこれは長くは続かない。
夢中になりいい関係が築けたと安心し、相手のLINEや電話を楽しみに待つようになってきたころに長時間連絡が取れなくなったり突然会えなくなる。定期的だったデートがまばらになってくる。「冷めたの?嫌いになったの?」不安になって相手にそれをぶつけても誠実な対応はしてもらえない。「仕事が忙しい」と突き放されたり、「もっと自信がある女だと思っていたのに残念だな」「束縛してくる人は好きじゃない」と罪悪感を植えつけられる。少し前までは愛されていた実感があったのに「もっとこういう服を着たら?」「もう少し痩せたがいいよ」「そういうところ変えるといいのに」と変化を求められる。「音楽の趣味がよくない」「友だちが気に入らない」など否定的な発言が出てくる。前のように優しく愛してもらうためにはもっと美しくならないと、もっと自分を高めて努力しないとと相手を喜ばせるために嫌われないようにと気力労力を使うようになる。携帯が手放せなくなりいつくるかわからない連絡を待って落ち着かなくなったり、不眠などの身体的症状を抱える人も少なくない。そう、ここから依存が始まる。
これがDevalue(脱価値化)という第2段階である。
相手にしてもらえる時間がだんだんと減り、「どうしたの?」「もっと連絡が欲しい」「もっと会いたい」といった不安や不満をぶつけはじめるとさらに距離を置かれることになる。ブロックされたり一切の連絡を絶たれるケースもある。建設的な話はなく納得のできない別れとなるのが典型パターン。「面倒くさい女だ」「束縛する男はキライ」と非難され捨てられるパターンもある。私に魅力がないから?俺が悪かったのかも?何がいけなかったの?といったぐるぐると考えてて不安な日々を過ごす。相手から切られることもあれば、不安定な関係に耐え切れず女性側から関係を断つケースもある。
これがDiscard(廃棄)という第3段階である。
ここで終わらないのが自己愛性パーソナリティ障害の特徴で、あなたが別れの辛さを乗り越えて前に進もうとしている時に突然なにもなかったかのように連絡してくる。「元気にしてる?」「最近どう?」と様子伺いをし、うまくいけば元の関係にまた戻ろうとしてくる。あなたの価値を再認識して反省して戻ってくるわけではなく、「ただ最近刺激がなくてつまらないから」「思い出したから」「今のパートナーと別れたから」といったような理由で。
第4段階のHoovering(再接触)である。
「やっぱり他の人じゃだめだった。あなたとやり直したい」「あなたが一番」といった甘い言葉で取り戻そうとしてくるパターンもあり、人に寄っては容易に引き戻されてしまいまた同じ虐待サイクルが繰り返されてしまう。
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自己愛の虐待のサイクル
| ①Love Bombing(愛情爆弾) | ②Devalue(脱価値化) | ③Discard(廃棄) | ④Hoovering(再接触) |
